《ファティマ黙示録8-20》クリちゃん
【その男、クリちゃんを恥じらいもなく激写する】
このページを開いてくれた男性諸君。
良いぞ。それでこそ健全な男というものだ
このページを開いてくれた女性諸君。
良いぞ。それでこそ健全な女というものだ
何も恥ずかしがることはないぞ。
戻るボタンや左から右へスワイプなぞしたらいかんよ
スワイプは上のみでお願いします。マジで。
男性諸君は文章スッ飛ばして画像だけ確認とかしたらダメだよ
途中の文章も前戯みたいなもんだから
女性諸君も最後まできちんとお付き合い頂きたい
きっと納得していただけると思う
今回の記事は実生活において良い行いをすると、幸運が訪れるよという話。
おとといの金曜日、取引先へ向かう途中コンビニに寄った俺。
さすがに昼時を過ぎて13時を回っていて、店内に客もほとんどいなかった。
俺は軽食と麦茶を手に取りそそくさとレジへ
だがレジには先客がいた
金髪でオーバーサイズのTシャツ。七分丈のデニムを履いた、それはそれは立派なヤンチャ坊主。まだ中学生くらいだろうか?
チャ坊主はポテチを一袋買った様で、すでにレジ台の上で袋の中に入っている
もたもた…もたもた…。
どうやらチャ坊主が財布の中の小銭を必死にかき集めている様だ
もたもた…もたもた…。
店員はもう一台のレジに俺を誘導することもなく、応援の店員を呼ぶこともない
俺にへへへという愛想笑い会釈をしながら、ひたすらに、そして生真面目にチャ坊主の小銭集めを見守っている
もたもた…もたもた…。
俺はもう我慢ならなかった。体感時間で4分くらいは小銭集めに付き合っただろう
取引先との待ち合わせ時間も少しやばい状態だったのだ
コンビニでチャ坊主の小銭集めに付き合っていたら遅くなってしまいました。今後この様なことがないように、チャ坊主を張り倒してでもレジ清算奪取を心がける様に致します
なんて大の大人が言えないし、正直に伝えても取引先もはぁー?だよな
俺は苦肉の策に出た。
軽食と麦茶をレジ台に置いて「なぁ金ないの?」
チャ坊主に問いかけた
「あ、ああ、20円足りません」
20円?この平成の世でコンビニで20円足らなくてポテチを買えない少年がいるのか…
てか、てめぇの軍資金くらい把握しとけよ
なに行き当たりばったりでポテチ買ってんだよ
買えたらラッキーだなぁの意気込みでレジ向かってんなよ
なんのギャンブラーなのお前
俺は自分の商品と袋に入った悲しきポテチをまとめて、ため息混じりに店員に言ってやった
「一緒に清算してください」
ファ!?
店員とチャ坊主が同じリアクションをした
言葉が即座に出ない様で、二人とも俺に顔芸でリアクション
謎の間が生じた後
店員「分かりました」
チャ坊主「い、い、い、い、い、いいいいんんですかぁぁぁぁぁ」
おいチャ坊、断らねーのかよ
俺ってラッキー!ヒャッハー!!かよ
別にポテチくらい構わなかったけど、まぁ後々良く考えたら中学生くらいならそうなるかって思ったけどね
断りの礼儀スキルはまだ身についてないかもな
「いいけどその代わり金ある時は友達におごってやれよ」
「わ、わかりました!」
俺は前にyoutubeか何かで見たアメリカのスーパーで起きた、今回と似た状況の話の中で出ていたセリフを拝借した
チャ坊主は俺の引用マックスのイケメンセリフを俺の言葉の如く飲み込み、目をキラつかせ、いたく感動している様子だった
そうして俺はコンビニでポテチひと袋分の金額を課金した
時短だ。良心でもなく、チャ坊主を見兼ねた訳でもない
時間を金で買ったのだ
多少どころか、かなり高くついた感はあるが良しとしよう
俺は社用車をスクランブル発進させ、何とか待ち合わせ場所に時間通り間に合った
珍しいことに相手は女性だった。綺麗なセミロングの黒髪。
歳は20後半といったところか。ミニスカが俺の心に癒しの風となり運転の疲れを取り払ってくれた
名刺交換して打ち合わせして、難なく業務完了。
では後日よろしくお願いしますと言うと、取引先の女性は唐突に言い放った
「せっかくここまでいらして頂いたので記念にクリちゃんとって行きませんか?」
おっ?えっ?はっ?
盗って?撮って?もーなんでもいい!!
い、い、い、い、い、いいいいんんですかぁぁぁぁぁ?
俺とした事が、さっきのチャ坊主と同じリアクションしてしまった
「えぇ勿論」
その女性は照れているのか伏し目がちに言った
こんなことあるのか
いま出会ったばかりの女性のクr…
こんな清楚な雰囲気で痴女なのか?普段抑えてる露出狂の性癖がとんでもないところで発動してしまったとでもいうのだろうか。それとも日頃のストレスでメダパニってるのか?
ハッ!
まさかさっきのチャ坊主の恩返し!?
チャ坊主が綺麗な女性の姿となってポテチの恩返しに来たのだろうか
いかんいかん、そうだとしたら目の前にいるのは綺麗な女性だけど、正体はチャ坊主だぞっ。騙されるな俺!
でもこんなチャンス二度とないはずだ
「よ、よろしくお願いします!」
俺は思考時間0.002秒でお願いした
彼女は頷くと、ではこちらへと人気のない所へ俺を誘導する
そして俺は思う存分クリちゃんを撮影した
男性諸君
ごめん……。